【これからの見通し】週明けは材料難、明日の日銀会合も据え置き観測強く
週明けの為替市場は、安定した値動きとなっている。ドル円は148円付近、ユーロドルは1.09付近、ポンドドルは1.27付近など見慣れた水準で推移している。ドル指数は、1月に入ってからの大枠の流れはドル高となっているが、200日線という中期的な市場平均水準に到達してから、ここ1週間は方向性を失った揉み合いとなっている。
金融市場では、昨年後半に各主要中銀の利上げピークアウトから今年の利下げ開始を織り込む動きが進んだ。ただ、各国のインフレ水準がまだ2%目標を達成していないのにもかかわらず、3月利下げ開始など先走った観測がみられた。これに対して、主要な中銀当局からはけん制発言が相次いだ経緯がある。
よく「データ次第」との文言が語られているように、現状では今後の方向性についての決定打はないようだ。市場織り込みと金融当局者とのせめぎ合いの状況が続いている。
あすは日銀が今年初の決定会合の結果を発表する。1月1日に発生した能登半島地震の影響を受けて、市場では早期のマイナス金利解除観測が後退している。市場コンセンサス的に据え置きがみられるなかで、日銀関係筋からのメッセージ発信はほとんどみられていない。無風の状況で会合を通過しそうな形勢となっている。
この後の海外市場で発表される経済指標は、香港消費者物価指数(12月)、米景気先行指数(12月)など。米景気先行指数の市場コンセンサス予想は前月比-0.3%と、前回の-0.5%から引き続きマイナス圏での推移が見込まれている。
発言イベント関連は、米欧中銀当局者がブラックアウト期間に入っており、新規材料は期待薄となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
みんかぶ(FX)