23日午後の東京外国為替市場でドル円は下落が一服。17時時点では147.57円と15時時点(147.90円)と比べて33銭程度のドル安水準だった。148.10円台までじり高になったところから、植田日銀総裁の会見が始まると下値を試す展開に。同総裁が「物価目標の実現確度、少しずつ高まっていると判断」との見解を示すと、本邦長期債先物の売りとともに円買いが優勢となった。総裁への質問も「金融政策の正常化近し」を基本としたものが目立つなか、一時146.99円までドル安・円高が進んだ。
もっとも、植田総裁が「マイナス金利解除しても極めて緩和的な環境が続く」と述べたことが伝わると円売り戻しに転じた。会見終盤には「物価2%の前に利上げした場合、デフレに戻るリスクも上がる」との考えを示すと、147.77円付近まで下値を切り上げる場面もあった。
ユーロ円も売り一服。17時時点では160.97円と15時時点(161.32円)と比べて35銭程度のユーロ安水準だった。植田日銀総裁の会見を眺めながら全般強まった円買いの流れに沿って、160.43円までユーロ安円高が進行。その後はドル円の反発に歩調を合わせて、161.16円まで切り返す場面があった。
ユーロドルは17時時点では1.0908ドルと15時時点(1.0907ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。ドル円が下げ幅を拡大した場面では1.0916ドルまで強含んだ。
本日これまでの参考レンジ
ドル円:146.99円 - 148.55円
ユーロドル:1.0876ドル - 1.0916ドル
ユーロ円:160.43円 - 161.72円
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