【本日の見通し】ドル円は147円台を中心とするもみ合いか
前日の海外市場では、第4四半期の米GDP速報値が+3.3%と市場予想の+2.0%を上回った。一方でPCEデフレータが+1.5%となり、市場予想の+2.4%を下回った。こうした結果を受けて、ドル円は上下に振幅を見せた。147円09銭近辺まで下落した後、147円60銭台まで戻している。ドル円は下に往って来いの展開となった。
米GDPの結果に見られるように米国の景気は強いものの、インフレ指標は落ち着きを見せていることで、米長期金利は低下しており、一方的にドル買いが続く状況ではない。ただ、日銀のマイナス金利解除などを視野に入れた政策修正による円買いの動きは続きにくいとみられる。
こうした状況から今日のドル円は147円台を中心とするもみ合いとなりそうだ。
ユーロドルは下落した。欧州中央銀行(ECB)理事会では市場予想通り、政策金利は据え置きとなった。ラガルド総裁は記者会見で「利下げの議論は時期尚早」と強調したものの、「データは短期的な弱さを示唆。雇用需要は減速している。12月のインフレの反発は予想よりも弱かった」などと述べている。ただ、市場では4月にも利下げを開始するとの見方が広がっており、ユーロドルの上値を抑えた。
ユーロドルは1.09近辺から1.0820台まで下落した後、1.08台半ばまで戻している。今日は1.08台での振幅となりそうだ。
今日は22時半に12月の個人消費支出(PCE)デフレータの発表がある。米国のインフレ率はおおむね鈍化傾向にある。ただ、このところの米経済指標にも強いものもみられるなど、市場の想定以上に米経済は強い可能性がある。
こうした中、PCEデフレータが市場予想を上回るようだと、早期利下げ観測が後退してドル売りに傾きやすくなりそうだ。逆に市場予想を下回るようだと、ドル売りに振れる可能性が高まりそうだ。
MINKABU PRESS
みんかぶ(FX)