【本日の見通し】米指標結果次第ではもう一段のドル高
昨日の海外市場でドル円は150円台推移が続いた。大きな動意が見られずドル高圏推移。東京午前の神田財務官の円安けん制発言などもあり、上値トライに少し警戒感も、150円台前半では買いが入っている。
今日もしっかりの展開が見込まれる。米国の早期利下げ期待が後退しており、日米の金利差を狙った取引が当面続くとの思惑が下値を支えている。本邦輸入企業などの買い遅れ懸念も見られ、ドル円は下がると買いが出る流れ。
介入警戒がそれほど盛り上がっていないが、直近の上昇の勢いもあり、ここからのドル買いには少し慎重。ただ、本日22時半に発表される1月の米小売売上高の結果によってはもう一段のドル高がありそう。
前回は前月比+0.6%と力強さを見せた同指標。金利が上昇したにもかかわらず旺盛な米国の個人消費動向が意識されていた。今回はその反動もあって前月比+0.1%と落ち着いた数字が見込まれている。ただブレがかなり出る指標であり、強めに出た場合、個人消費に支えられた米景気への期待感から、5月の利下げ開始期待を後退させる形でドル買いが強まる可能性がある。ドル円は151円台に乗せると、2022年10月、2023年11月と2度上値を抑えた151円90銭台トライが見えてくるだけに、警戒が必要。
MINKABU PRESS 山岡和雅
みんかぶ(FX)