16日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ、続伸して始まるか。米小売売上高が予想以上に減少し、米長期金利の低下が続いたことを受け、香港でも運用リスクを取りやすくなるだろう。15日発表された1月の米小売売上高は前月比0.8%減と市場予想の0.1%減から下振れし、自動車を除く売上高も予想の0.2%増に反して0.6%減となった。同日のNY債券市場で長期金利の指標となる米10年債利回りは前日の4.267%から4.2339%に低下した。
海外の機関投資家が米国上場の中国株を買い増ししたと伝わったことも投資家心理を支えそうだ。米証券取引委員会(SEC)に提出された保有有価証券報告書によると、カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)は2023年10-12月期にアリババ集団(09988)、理想汽車(02015)、JDドットコム(09618)、ネットイース(09999)などの米預託証券(ADR)を取得した。
もっとも、中国本土市場はきょうまで春節(旧正月)で休場とあって、追加の景気下支え策などの新たな材料には乏しい。ハンセン指数が心理的節目の16000ポイントを超えると上値が伸び悩む展開があり得る。
15日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型ネット株のアリババ集団と美団(03690)、国際金融銘柄のHSBC(00005)とAIAグループ(01299)が香港終値を上回った半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)が下回って引けた。
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