本日のニューヨーク為替市場では、まずは米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を決定するうえで重要視する米個人消費支出(PCE)デフレーターの1月分を見定めることになる。前年比の市場予想は、総合2.4%/コア2.8%と共に前回から低下見込み。予想通りであれば、どちらも2021年3月以来の水準まで鈍化することになる。
今年に入り、米早期利下げに対する思惑は後退。CMEのFedWatchによれば、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に続き、5月会合も政策金利の据え置きが織り込まれている。6月においても、まだ4割程度が金利を動かさずという見方だ。本日の1月PCEの結果に対し米金利市場がどのように反応するのかが、ドル相場にとっても注目となる。
難しいのは、月末に絡んだフローが為替や債券などに出る可能性があるということ。為替については、ロンドン16時のフィキシング(日本時間1時)辺りの動きには注意したい。もし東京時間のように円買いが持ち込まれた場合、投機筋の円売りが溜まってきたこともあり、持ち高調整で意外と値幅を伴うかもしれない。
本日はまた、米アトランタ、シカゴ、クリーブランドの連銀総裁が発言予定。すでにPCEの結果が出たあとであり、インフレ動向への見解が注目される。いずれにせよ、経済指標や月末フロー、金融当局者の発言で神経質に上下することになりそうだ。
ほか、カナダからは12月分と10-12月期の国内総生産(GDP)が発表予定。12月GDP(前年比)は前回よりもプラス幅を拡大し、前回がマイナス成長だった四半期分は0.8%まで持ち直す見込み。カナダ経済の底堅さを確認できるか注目したい。
想定レンジ上限
・ドル円、本日高値150.70円から年初来高値150.89円。
・カナダドル円、本日の高値付近となる111円。
想定レンジ下限
・ドル円、12日安値148.93円。
・カナダドル円、6日安値109.45円。
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