為替相場まとめ2月26日から3月1日の週 - Interstellar Group Japan
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為替相場まとめ2月26日から3月1日の週

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2024-03

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2024-03-02
市場予測
為替相場まとめ2月26日から3月1日の週

26日からの週は、売買が神経質に交錯するなかで、ややドル買いが優勢。月末・期末などでフロー主導の展開となったほか、今週はインパクトの強い経済指標発表に欠けたこともポジション調整的なドル買いにつながっていた。注目指標の米雇用統計は来週末、ECB理事会が来週後半に予定されるなかで、手探りの相場が続いた。ドル円にとっては次回3月会合への思惑が交錯した。高田日銀審議委員が「不確実性あるが2%目標の実現がようやく見通せる状況になってきた」と述べ、市場に早期マイナス金利解除観測が広がったが、植田日銀総裁がそれを否定、春闘がポイントと判断を先延ばししたことが円売りを誘った。ドル円の調整は149円台前半までにとどまり、150円台に戻している。また、ナスダック指数など米国株が引き堅調、日経平均が週末に4万円目前まで買われるなど、株式市場が好調なことが円売り圧力となる面もあった。ただ、月末の円買いフローが交錯する局面もあり、かなり神経質な値動きだった。ドル指数は先週までの低下が一服し、やや上昇した。米GDP改定値は成長率が下方改定されたが、個人消費やデフレータなどが上方改定されるなどまちまちの内容。PCEデフレータは前回から伸び鈍化も、市場予想通りの数字とサプライズはみられなかった。

(26日)
 東京市場は、小動き。ドル円は先週末に続いて150円台での推移。150.50付近でスタートしたあと、米債利回り低下を受けて少し下げるも150.29近辺までにとどまった。昼前には150.50付近に買い戻されたがその後はレンジ内推移が続いた。ドル円は上昇基調を意識も150円台後半の売りを崩す勢いには欠けた。週半ばから発表が続く米GDP改定値、PCEデフレータ、ISM製造業景気指数などの米指標結果待ちの展開に。ユーロ円は162円台半ばから163円台乗せまでのレンジで推移。連休明けの日経平均が続伸、円売り圧力となる面もあった。ユーロドルは1.08台前半に膠着。NZドルが軟調。NZシャドウボードが今週のNZ中銀金融政策決定会合を前に金利据え置きを勧告したことが売りを誘った。

 ロンドン市場は、円安とドル安の動きが優勢。ただ、先週から見慣れた水準を離れることはなく、ポジション調整の域はででいないようだ。欧州株や米株先物は上値重く推移しており、先週の活況を呈した上昇に調整が入っている。原油先物は先週末の下げたあと、安値圏での揉み合い。この日は目立った経済統計発表予定に欠けており、手掛かり難。米債利回りは低下したあと、戻す動きと方向性に欠けている。ドル円は150.30付近から150.60台への動き。ユーロ円は162円台後半から163円台前半へ、ポンド円は190円台前半から191円付近へと買われている。ユーロドルは1.08台前半から半ばへ、ポンドドルは1.26台後半での振幅。英欧金融当局者の発言機会が予定されているが、現時点では特段の報道はみられていない。

 NY市場では、ドル円が堅調も150円台は抜け出せず。本日は米国債利回りが上昇しており、ドル円も150円台後半へと底堅い値動きを続けた。ただ、手掛かり材料に乏しい中で、150円台の狭い範囲での値動きに変化はない。今週の米PECデフレータの数字を確認したい雰囲気もあるようだ。PECデフレータはFRBが参照しているインフレ指標。今月発表されている米消費者物価指数(CPI)や米雇用統計といった1月分のデータに強めの内容が相次いでいることから、PCEデフレータも強い数字になるのではとの見方も出ており、ドル円の下値をサポート。一部からは、インフレではなく米経済再加速がドル高に繋がる可能性があるとの指摘も。ただ、全体的に本日の市場はドル安が優勢となり、ドル円も上値を積極的に追う動きまでは見られなかった。ユーロドルは1.08台半ばに上昇、ポンドドルも底堅い値動きとなったが、現時点では1.27ドルが強い上値抵抗となっているもよう。

(27日)
 東京市場は、ドル円の上値が重かった。ドル円は150.70前後でのスタート。日本の全国消費者物価指数が予想を上回る伸びとなったことでマイナス金利の早期解除期待が広がって円買いとなり150.50台まで下落した。その後は150.60近辺が重くなり午後には150.41近辺まで小安く推移。ユーロ円も163.50台から163.20台へと小幅の下げ。ユーロドルは1.0850を挟んでわずか9ポイントレンジと膠着。 明日の政策金利会合を前にNZドルは午前中に売りが強まり0.6150近辺に下落。NZシャドーボードの勧告を受けて一時の利上げ期待が後退。

 ロンドン市場は、円買いが継続。東京市場での全国CPI結果を受けた円買いに、ロンドン時間にはさらに米債利回りの低下がドル円の下げを後押し。東京早朝の150.71近辺を高値に、ロンドン序盤には150.12近辺まで下落。その後は米債利回りの低下一服で150円台割れは回避されて揉み合いに。クロス円も総じて軟調。ユーロ円は163円台半ばから一時163円台割れ、ポンド円は191円台前半から190.50割れ水準まで一時下落。欧州株や米株先物は概ねプラス圏で推移しており、特段のリスク警戒の動きはみられていない。日銀関連の思惑が中心の値動きの印象。ユーロドルは1.0840台から1.0860台、ポンドドルは1.2670付近から1.27手前水準での振幅と、ドル相場自体の方向性は希薄。米10年債利回りは4.28%台から4.25%台に低下したあとは下げ一服。独消費者信頼感はやや改善も、仏消費者信頼感は予想外の低下とまちまちだった。

 NY市場は、様子見ムード。ドル円は戻り売りに押され一時150円台前半まで値を落としていたが、NY時間に入ると米国債利回りが上昇に転じたことから買い戻しが出て150円台は堅持した。明日は米GDP改定値、木曜日にPCEデフレータの発表を控える中、その結果と反応を確認したいとして、様子見ムードが広がった。ユーロドルは1.08台半ばでの振幅。一部からは、金曜日の2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が夏に向けてのユーロにとって重要な意味を持つ可能性があるとの指摘も。ECBスタッフは3月理事会でインフレ見通しを下方修正するとの観測がでている。ポンドドルは1.26台後半の狭い範囲での振幅に終始。英中銀の利下げ開始はFRBやECBよりも遅いとの見方も出る中で、ポンドは底堅い動きを継続している一方、ポンドドルは1.27ドル台に慎重な雰囲気に変化はない。ラムズデン英中銀副総裁は「準備資産が望ましい最低レンジに達した後もQEのポートフォリオ縮小を続ける可能性がある」と述べた。

(28日)
 東京市場は、NZドル以外は小動き。ドル円は150.38から150.64までの狭いレンジ取引。今晩の米第4四半期GDP改定値、明日の米PCEデフレータ、金曜日の米ISM製造業景気指数などの数字次第では動きが出る可能性があるが、それまでは動きにくい展開か。ユーロ円は一時163円台割れも、値幅は狭い。ユーロドルは1.08台前半推移。日経平均は小幅安。NZドルが売られた。NZ中銀は大方の予想通り政策金利を据え置いた。ただ、今月のオア総裁によるインフレ警戒発言以降は追加利上げ期待がくすぶっていたこともあり、発表直後はNZドル売りとなり対ドルで0.61台後半から大台割れ目前まで下落した。対円では92.90付近から91.84近辺まで1円超の下げ。政策報告で2024年上半期のインフレ見通しの引き下げ、政策金利のピーク見通しの下方修正などがNZ売り材料となっていた。

 ロンドン市場は、ドル買いが先行も次第に落ち着く展開。東京市場ではNZ中銀の政策金利据え置きをきっかけにNZドルが売られ、対ドルでの値動きがドル買い圧力を波及させていた。ロンドン序盤もその流れを受けてドルが全般的に上昇。ドル円は150.80近辺に買われ、今年に入ってからの高値150.89近辺に接近した。ユーロドルは一時1.08台割れへと軟化。ポンドドルは1.2620付近へと下押しされた。ただ、米10年債利回りは4.28%付近から4.30%付近での上下動と方向性に欠けている。次第に、ドル買いの動きも落ち着いてきている。このあとのNY市場では米GDP改定値が発表されるほか、一連の米金融当局者の講演イベントなどが予定されている。米株先物が時間外取引で軟調に推移するなど、イベント前の調整の面も指摘される動き。

 NY市場は、動きにくい展開。ドル円は本日の150円台で上下どちらにも行けない状況が続いた。朝方に第4四半期のGDP改定値が発表され、GDP自体は下方修正されたものの、個人消費やGDPデフレータなどが上方修正されたことから、ややドル高の反応も見られていたが、大きな値動きには至らなかった。明日のPCEデフレータの結果待ちのムードに。ユーロドルは下に往って来い。一時1.08台割れもNY時間には1.08台半ばへと戻した。ポンドドルはロンドン時間に一時1.26台前半まで下落し、21日線に顔合わせしたものの、NY時間に入って1.26台後半へと戻した。ハント英財務相が3月6日に春季予算案を発表するが、年内の総選挙を意識した減税などの財政的手当てが期待されている。英中銀は利下げを急ぐことはなく、FRBやECBの後の利下げ実施の可能性の方が高いとみられていた。

(29日)
 東京市場では、円買いが優勢。東京午前に高田日銀審議委員が「2%の物価安定の目標実現がようやく見通せる状況になってきた」と発言したことをきっかけに、日銀による早期のマイナス金利解除観測が強まり、円が買われた。ドル円は150.70付近から昼には149.70付近まで下落。午後に入り、高田日銀審議委員が出口戦略について「どんどん利上げをするということではない」と発言すると円買いが後退し、一時150円台を回復する場面があった。その後は再び149円台に沈んでいる。クロス円も軒並み円高傾向となり、ユーロ円は162.18付近まで、ポンド円は189.61付近まで下落。ともに前日終値から1円以上の円高水準に振れ、その後の戻りも鈍い。ユーロドル1.08台前半、ポンドドルは1.26台後半に膠着した。

 ロンドン市場は、円買いが先行も次第に値を戻す動き。ドル円はロンドン序盤に149.61近辺まで安値を広げた。しかし、米債利回りの上昇もあって、150円台を回復してきている。米PCEデフレータなどの注目米経済指標発表を控えて、短期ポジション調整が入る面も指摘される。クロス円も安値を広げたあとは下げ渋り。ユーロ円は162.05付近まで下げたあと162円台後半へ、ポンド円は189.36付近まで下げたあと190円付近へと下げ渋っている。ユーロドルは1.0826-1.0854レンジ、ポンドドルは1.2653-1.2674レンジの動きにとどまっている。1月独小売売上高は前回から引き続き低下基調、2月仏消費者物価指数は前年比+2.9%と伸び鈍化も市場予想ほどは低下せず。2月独失業率は5.9%と前回の5.9%(5.8%から改定)と同水準、失業者数は予想を上回った。また、ホルツマン・オーストリア中銀総裁は、「6月のECB理事会までに利下げに関する重要な協議が行われるとは考えていない」と述べた。

 NY市場では、ドルが買い戻された。ドル円は下に往って来い。戻り売りが強まって一時149円台前半まで下落した。本日は月末ということもあり、実需の円買いが活発に出ていたもよう。注目されていた1月のPCEデフレータが概ね予想通りの内容となったこともあり、米国債利回り低下と伴にドルが売られたこともその動きに拍車をかけた。ただ、実需の動きが一巡すると今度は急速に買い戻され、一時150円台を回復する場面も見られた。ユーロドルは戻り売りが強まり、一時1.07台まで下落。PCEデフレータを受けて朝方は1.08ドル台半ばまで上昇したものの、指標を受けた動きが一巡すると反落した。ポンドドルも1.26台後半から前半へと反落した。米PCEデフレータを受けた買いは続かなかった。

(1日)
 東京市場で、ドル円は堅調な動き。昨日円高を誘った高田日銀審議委員の発言に対して、G20でブラジル訪問中の植田日銀総裁が 物価目標実現見通せる状況には至ってない「と発言したことが円売りにつながった。また、日経平均が買われ、大引けにかけて節目の4万円まであと10円程度まで買われたことがリスク選好の円売りとなる面もあった。ドル円は朝方の150円付近から午後には150.48近辺まで上昇。ユーロ圏も162円付近を安値に、162.75近辺まで買われた。ユーロドルは1.08台前半から離れず。
 
 ロンドン市場は、ドル円の上昇が一服。東京市場からの買いの流れを受けて、ロンドン序盤には150.69近辺まで一段高となる場面があった。しかし、欧州株や米株先物・時間外取引が売りに押されており、米債利回りも低下、ドル円は150.30付近へと反落。この日は独仏ユーロ圏、英国の製造業PMI確報値がいずれも小幅に上方改定された。英住宅価格は前年比+1.2%と上昇に転じた。しかし、ユーロ、ポンドはいずれも動意薄。ユーロドルは1.0799から1.0822まで、ポンドドルは1.2618から1.2642までの狭いレンジ取引が続いている。ユーロ円は163.01近辺まで高値を伸ばしたあとは162.50割れまで反落。ポンド円も190.40近辺を高値に189.70台まで反落。ドル円に沿った値動きに終始している。

 NY市場でドル円は150円台前半に下落。この日発表のISM製造業景気指数が予想外に低下したことでドル売りが優勢となり、ドル円も値を落とした。ただ、ドル円は前日の下げを取り戻し150円台を復活させている。

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