IMFは27日、英国の経済対策を修正が必要だと非難するコメントを公表、財政悪化懸念からポンドを記録的な安値に押し下げたことへの批判を強めた。英国を含む多くの国でインフレ圧力が高まっていることを考えると、現時点で対象を絞っていない財政政策を採用することは推奨しない。この措置により格差が拡大する可能性があると指摘した。
トラス新政権の減税対策については各方面から非難の声があがっている。財政悪化懸念から英国の金融資産は軒並み売られ、週明けにはポンドは対ドルで1.035をつけ、史上最安値を更新した。為替介入と大幅利上げ実施の可能性が高まっており、ポンドはきのう1.08台まで上昇したが、戻りは鈍い。仮に大幅利上げに踏み切っても再び売られるとの見方が強く、来年には対ドルでパリティー割れを予想する声も聞かれる。