NZ史上3度目の非常事態宣言、首相「ガブリエルによる被害はこれまでに体験したことがない」

ヒプキンスNZ首相は、ニュージーランド史上3度目の非常事態を宣言した。最大都市オークランドのある北島でサイクロン「ガブリエル」が洪水や土砂崩れ、倒木などの被害、道路閉鎖、フライト停止などを引き起こしたほか、約22万世帯で停電し、2000人以上の人が非難している。ヒプキンス首相は、我々が目にしている被害の深刻さは、これまでに経験したことのないものだと述べた。

NZでは先月末にも記録的大雨で被害が出たばかり。NZ財務省は先週、洪水が短期的にインフレを押し上げる可能性があると指摘。今年上期にCPIを約0.4ポイント押し上げると予想。NZ経済成長率については、農作物の損失や観光客の減少などがGDP減速の要因となる一方、復興作業はGDP押し上げ要因になると指摘している。

きのうNZ中銀が公表した2年先のインフレ期待は前回調査の3.62%から3.30%に低下した。インフレ期待低下を受けNZドルは一時急落する場面があった。一方、1年先のインフレ期待は前回の5.08%から5.11%に上昇した。